田口・笹野研究室
微生物の力でエネルギー問題を解決!
遺伝学、遺伝子工学、ゲノムサイエンスを駆使し、生命現象の解明からスーパー酵母のゲノム育種まで基礎・応用研究を行っています。1)応用研究:実際に工業的に使用されている酵母菌を掛け合わせや遺伝子操作が自由に行えるように改良しました。耐熱性や耐酸性にも優れています。特許出願株にもなっています。2)基礎研究:形質転換でも4000 kbもの長さのゲノムDNAを取り込む現象を解析しています。
1. 組換え酵母をつかってバイオエタノールを生産し、地球温暖化を防止する
大気中のCO2から光合成で自分のからだをつくる植物、その植物から作った燃料を燃やして発生するCO2は大気中にあったものなので、CO2濃度は増えません(カーボンニュートラル)。自然突然変異株を次世代シーケンサー等で解析し、最適な代謝を解読します。遺伝子操作などの技術を駆使して酵母を改良し、植物由来の様々なバイオマスから、地球温暖化防止のために、バイオ燃料(バイオエタノール)を作る研究を行っています。
2.ゲノム編集技術を駆使した大規模ゲノム育種
最近登場した新技術、ゲノム編集技術を応用することで、これまでは不可能だった大規模なゲノム改変が可能になりました。この新技術を用いて、多様で複雑なゲノムを持つ酵母を創り出し、高温耐性やエタノール耐性などのバイオエタノール生産性向上に役立つ能力を持った酵母を育種する研究を行っています。